カード「BOOTES(うしかい座)」の解説をしています
こんにちは、Maryです!
このページでは、カナダのデザインスタジオ「BLACK AND THE MOON」で制作されたオラクルカード「Compendium of Constellations(星座の概要)」の読み方を記載しています。
このオラクルカードデッキには解説書がないため、星座の知識とカードに書かれているキーワードからイメージしてカードを読み解かなければなりません。
「購入したのに難しくて読めない…」
そんな皆さんへ、
リーディングの一助となれば幸いです。
2020年の夏ごろに、Compendium of Constellationsカードがリニューアルしたようです。リニューアル後のカードには、キーワードが書かれておりません。あらかじめご了承ください。
1)BOOTES(うしかい座)星座の概要
BOOTESは
「うしかい座/牛飼い座」を表しています。
本来は『BOÖTES』
(読み方:ボウオウティーズ)と書きますが
カードでは印字の関係上、
Öは使われていないようですね。
うしかい座は春~夏にかけて、
北の空で見ることのできる星座です。
うしかい座のα星(α Boötes)は
『アークトゥルス』と呼ばれる一等星で、
恒星のなかで3番目に明るい星。
先日ご紹介したぎょしゃ座のα星カペラは
恒星のなかで6番目に明るい星でした。
このアークトゥルスは、
さらに明るい星ということです。
このアークトゥルスと
おとめ座のα星であるスピカ(一等星)
しし座のβ星であるデネボラ(二等星)で
春の大三角形を作っています。
春の大三角形は、
おおぐま座(北斗七星)の近くにあります。
記事を書いている今頃(2020/4/18)、
よく見えると思うので、
ぜひ空を見上げてみてくださいね。
BOÖTESに使われているÖですが、ドイツ語のウムラウトとは使用目的が異なります。
英語やフランス語でのÖ(Oのうえの点々)は『ダイエリシス』や『トレマ』と言われ、母音字をそれぞれ発音させるために利用されます。
たとえばBOOTESの場合、OOは同じ音で発音され「ブーツ」となりますが、BOÖTESの場合は「ボウ(BO)・オウ(Ö)・ティーズ(TES)」となります。
ちなみにドイツ語でウムラウトつきの文字は別のアルファベットとして解釈されます。Oは「オー」、Öは「オーとエーの間の音」で発音します。(元ドイツ語学習者より)
2)BOOTES(うしかい座)星座の由来・諸説
古代バビロニアでのうしかい座
古代のバビロニアにおいて、
うしかい座は「エンリル神」と
みなされていました。
エンリル神とは、バビロニアにおける
すべての神々のリーダーであり、
農民の守護神であったと言われています。
エンリルは嵐や力、破壊行為を司る神さま。
非常に激昂しやすく、人に対して
まったく情けをかけない神様として
恐れられていたようです。
都市の滅亡、洪水や飢饉・疫病などで
都市機能や人間生活を麻痺させていましたが、
そのおかげで、新しい土地の開拓や
天変地異に強い動植物が進化していったのです。
この考え方は、冥王星の「破壊と再生」と似ているところがありますね
古代ギリシャでのうしかい座
古代ギリシャ神話では、
うしかい座に関する明確な表現は
確認できないそうですが、
複数の’それらしい’表現があるようです。
説が3~4個あるみたいなので、意味に近そうなものだけ抜粋してご紹介しますね
<説①>フィロメヌス
女神デーメーテール*1の息子であり、
プルートスの双子の兄弟である
『フィロメヌス』が元となった説。
彼はおおぐま座(Ursa Major)にて
雄牛を飼っていた耕作者として描かれており
これがBootes(牛飼い)と
紐づけられたとされています。
古代ギリシャ人は、現在の北斗七星を
雄牛の入っている荷車ととらえていたようです。
<説②>イカリウス
もう一つは、ラテン語作家の
ガイウスによって解釈された説です。
それは、ブドウ栽培農家であり、
ワイン生産者としての教育を受けた
イカリウスに関する神話です。
イカリウスはワインの度数を
強くしすぎたため、ワインを飲んだ人たちは
中毒を起こしてしまいました。
毒にやられた友人をもつ羊飼いたちは
イカリウスに復讐を遂げました。
イカリウスの飼い犬マエラは
彼の娘を遺体の傍につれていくと、
娘と共に自らの命を絶ったと言われています。
ゼウスは彼ら3人を空にあげて星座にしました。
こうして、イカリウスはうしかい座、
娘はおとめ座、犬のマエラはおおぐま座
もしくはこぐま座に姿を変えたと言われています。
個人的にはバビロニアのエンリル神の説が、カードに書かれている「Lead」の由来に近い気がしますね~
3)BOOTES(うしかい座)カードの読み方
キーワード:「lead」導く、案内する、先導する
leadから連想されるプラスの意味
・業界の先駆者になる
・未知の世界を開拓する
・フロンティア
・他人を導くことができる
・道案内(もしくは案内上手)
・主導権を握っている状態
・スポーツなどで第一線のポジションにいる
leadから連想されるマイナスの意味
・突っ走りすぎて周りが見えない
・リーダーシップが発揮できない
・誘導尋問に引っかかる
・詐欺にひっかかる
・ワンマン(独裁者)になっている
・他人を救う気持ちがない
・道案内が下手
leadから連想される仕事運の解釈
・リーダーシップを発揮している
・組織のリーダーとして采配する
・組織や人事の改革を行う
・人財を発掘する
・リーダーとして尊敬される
・置いてきぼりをくらう
・リーダーに不向き
・他の意見を寄せ付けない
・過去の栄光にすがりつく
・先人の知恵を利用しない
leadから連想される恋愛運の解釈
・うまくデートに誘う
・デートコースの計画を立てる
・ライバルよりも一歩リードしている
・知り合いの紹介
・相手の誘いに乗る
・相手の意思を尊重できる
・ライバルに負けている
・相手にとって負担になっている
・ハラスメントを受ける
・臆病な恋愛
・知り合いからの紹介がない
その他の解釈
・ダンスのリード
・やりすぎ注意
・海外へ飛び込む
・破壊と再生
・手放し、リリース
・情け無用な性格
・毅然とした態度を取る
・ワンオペ育児の解消
次のカード(CAELUM/ちょうこくぐ座)
*1:全知全能の神ゼウスのお姉さん