キャリア変更するのに、転職エージェントは使うべきでしょうか?
私の経験から、転職エージェントを使うべきかどうか、お答えします!
2019年春に、私は転職活動をしていました。
転職活動といっても、同じ業界・職種への転職ではありません。
私はSE(システムエンジニア)としてのキャリアから脱出したかったんです!
その目的を達成するために、いわゆる「大手」の転職エージェントを使ってみました。
果たしてそれが良かったのかどうか!?
一緒に見ていきましょう♪
- 転職で業種・業界を変えたい人(例:製造系⇒金融系)
- 転職で職種を変えたい人(例:エンジニア⇒経理事務)
- このまま同じ業界・職種での転職でよいのか迷っている人
- 大手の転職エージェントを利用しているが、なんとなく違和感を感じる人
- キャリアチェンジのときは、大手の転職エージェントを使わない
- キャリアチェンジで大手転職エージェントをお勧めしない理由
- キャリアチェンジしたい人がとるべき行動は?
- キャリアチェンジで無理に転職エージェントを使わなくてもOK!
キャリアチェンジのときは、大手の転職エージェントを使わない
答えの気になる方も多いと思うので、まずは結論から記載します。
業界や職種を変えたい人は、大手の転職エージェントに頼らなくてもよいです。
その理由を詳しく説明していきますね。
キャリアチェンジで大手転職エージェントをお勧めしない理由
①エージェントは同業種・同職種への転職提案が得意だから
皆さんは転職エージェントに登録した経験はありますか?
私は2019年の春に転職活動をしていましたので、もちろん登録した経験があります。
転職するときは、当然のように「転職エージェントに登録」して、「お仕事のあっ旋を受ける」ものだ!と完全に思い込んでいました。
しかし、転職エージェントに登録して面談をしてみると、想像とはまったく違っていたのです。
詳しくお話する前に、私のお話をしておきます。
私はもともと、SE(システムエンジニア)として、メーカー系列会社のアプリケーション開発・保守を担当していました。
けれど、プログラミングやシステムに愛着がわかず、10年つとめた会社を辞めて、別業界に転職をしようとしていました。できれば業界だけでなく、システムエンジニアという職種からも脱却しようとしていました。
さて、初回の面談がやってきました。
もちろん、エージェントのホームページを通じて、履歴書や職務経歴書は作っておきました。
しかしエージェントの担当者さんは面談で、こう言いました。
メーカー系のSEの求人を探しておきましたよ
え!?希望はSE以外なんですけど!?(心の声)
そうなんです。
大手の転職エージェントは、現在の業種(業界)・職種をベースに次の転職先を提案してくるのです。
転職エージェントには、担当領域(分野)があります。
たとえば
- 医療、製薬
- 製造業(メーカー)
- 商社
- 金融機関
- IT
など、各領域に複数人ずつの担当者がいます。
求職者がIT会社に勤めていれば、IT分野の担当者が面談をしてくれる訳ですね
転職者の多くは、エンジニアであればエンジニア、金融業であれば金融関係者として、ステップアップ・もしくは給料アップのために、転職を考えます。
つまり、過去の経験をベースに転職する人が圧倒的に多いため、その世間一般の動向に合わせるために、転職エージェントは組織化・業務効率化しているわけです。
当たり前といえば、当たり前ですよね(汗)
そこにマイノリティ(SE⇒事務職になりたいという希望者)が現れた場合、IT分野の担当者から事務職系の担当者に変更しなければなりませんよね。
用意していた提案も無駄になってしまう可能性があります。
エージェントからすると、キャリア(業種・職種)変更を希望する人は、面倒な客なんです。
②キャリアチェンジは「無理だ」と決めつけてくるから
①の内容で、転職エージェントは同業種・同職種への転職提案が得意であるとわかりましたね。
だから、SEの私が
もうシステム嫌なんで、事務職に転向したいんです
と言った場合には、エージェントの担当者は十中八九、
他業種・多職種への転職は無理ですね。厳しいですね。
と言ってきます。
正直なところ、私だって「難しいだろうなぁ」と感じています。
けれど、今就業している会社の業界や職種が何らかの理由で嫌になることだってあります。
例えば、システム屋さんによくある「うつ病」。
土日も休みなしで働き続けるなど、ブラックな就業環境が作り出す精神的・身体的な病気の数々。
このままでは一生体に難を抱えて生活しなければならないと感じたとき、きっと転職エージェントであっても、別業種や別職種への転職を考えるでしょう。
セクハラやパワハラ被害に遭ったとしたら。
特に地方なんて狭い業界です。東京に次ぐ都会の大阪でさえも、SEとして企業に出向したら、出向先で知り合いに出会うこともあるようです。だから同じ業界にいられない人も多いでしょう。
業務効率化されてしまった大手の転職エージェントには、やむを得ない理由をくみとっての提案は不可能だと判断しました。
またこのご時世、どこも人手不足だと言われています。
AIに取って代わられると言われていますが、すべてがそうだとは思いません。
未経験でもいいから「人間に」仕事をしてほしいと思っている会社もたくさんあります。
だから、未経験の業界・職種でも頭ごなしに無理だと決めつけるのは、良くないです。
③転職エージェントは担当者によって提案力が変わるから
もちろん、すべてのエージェントの担当者が悪いわけではありません。
中には理由を含めて、求職者の力になってくれる人もいらっしゃいます。
けれど残念ながら、私が出会った3~4人のエージェントは、すべて当てになりませんでした。
私の場合、システム関係の仕事は嫌だ!と言っているのにも関わらず、
業界を変えて金融系のSEはどうですか?
ITコンサルはどうですか?
と聞かれました。
いやいや、ITコンサルなんかプログラミングしないけど、システム屋ですやん…
ハナから人の希望をしっかり把握していないエージェントさんも沢山いらっしゃいます。
また、過去の経験(海外経験、チーム運営、人の管理、スケジュール管理、お金の管理、簡単な事務作業など)を踏まえて発展的に「外資系の事務はどうですか?」とか「IT会社の人事部門はどうですか」と提案もできたはず。
見たところ、大手エージェントさんは、基本的にマニュアル通りです。
マニュアルから外れると、面談が終わったあとのフォローもありませんでした。
キャリアチェンジしたい人がとるべき行動は?
じゃあ、大手の転職エージェントを使わずにできることって?
私の経験をもとに考察します!
①自分のキャリアと性格を棚卸する
まずは、自分のキャリアや性格を見直してみましょう。
- どんなことが出来るのか(キャリア棚卸)
- どんな仕事に向いているか(性格分析)
- どんなポジションが良いか
私が実際に使用したツールは2つ。
ひとつは厚生労働省が無料で提供している「ジョブカード制度」。
過去の自分を振り返って、①こだわりや価値観、②興味や関心、③長所や能力を導き出し、その結果から今後のキャリアを考えるというシステムです。職務経歴書のたたきも一緒に作ることができます。
パソコンにアプリをインストールしたり、ハローワークで冊子をもらって手書きもできます。私の場合は、ジョブカードを作って、ハローワークでキャリアコンサルタントの面談を受けました。
もうひとつはミイダスという転職アプリです。
dodaでおなじみの「パーソルキャリア」のグループ会社(ミイダス株式会社)が運営するアプリです。市場価値診断や、コンピテンシー診断(どんな会社・ポジションに適合するかを判断)、パーソナル診断(性格や個性を判断)を受けることができます。
上記診断を受けるには、会員登録しなければなりませんが、エージェント担当者を通さないため、気軽に使えるのがメリットです。
とくにミイダスでは「ストレスに感じやすい活動や条件、環境」を判断することができるので、嬉しいなと感じました
診断だけでも受けるといいですよ!自分のキャリアを考えるヒントにしましょう!
②企業の情報を収集する
ご自身のキャリア・性格の棚卸が終わったら、企業に関する情報収集をしましょう。
もちろん、面接やセミナー・転職フェアに行くのも良いですが、最近はインターネットでも企業の情報や口コミ、噂なども確認できますので積極的に利用しましょう!
◎コンサル系であれば「コンサルタンツキャリア」さんがおススメ!
有名コンサル企業について、企業情報や年収・ポジション・求められる能力だけでなく、実際の評判や選考スケジュールに至るまで詳しく書かれています!
また企業情報だけでなく、おすすめ本の紹介や、学歴などについてもきめ細やかに記載されているので「かゆいところにも手が届く」素敵な情報が満載です。
ちなみに私は元SAPの技術者(在庫購買管理の認定コンサル)なので、SAPの記事をみてドキッとしました(笑)
③直接企業に履歴書を送る
自分を見つめ直し、企業情報を集めたらいよいよ応募!
転職エージェントを使わないあなたは、ぜひ直接企業に履歴書を送りましょう。
個人的にはイチオシの方法です。
転職エージェントを通すとエージェントに求人を出している会社は、エージェントに対して紹介手数料を支払わなければならず、どうしても一発で良い人材を手に入れたいがために、審査が厳しくなりがち。
逆に、自分の気になる会社に直接資料を送ってみてもらう方が、ぐっと審査の基準が低くなります。
この場合の方が、履歴書を受け取ってくれる可能性も多いと聞きます。
履歴書の添削だけエージェントの講座を利用するのもおススメです!
実際に私は、全く異なる業種・職種の数社に履歴書と職務経歴書を送り、書類審査はすべて通過しています。
③小規模なエージェントに相談する
大手(ここではリクナビNEXT、doda、マイナビ転職、エン転職とします)では、上述のとおり効率化されたチームで担当分野が分かれていることもあり、なかなか異なる業種・職種への就職提案はしていただけない場合があります。
ですので、「大手と呼ばれているエージェントを避けてみる」こともご検討いただきたいです。
転職先の業界が決まってらっしゃる方は、大手よりも比較的小規模なエージェント(JACリクルートメントさんや、リブズキャリアさんなど)の利用を一度ご検討されることをお勧めします。
JAC Recruitmentさんについては、私の知り合いも「良かったよ」と言っていました!
④ハローワークで求人検索をする
失業給付の受給有無問わず、ハローワークでは無料で職業相談に乗ってもらえますし、キャリア棚卸の相談にも乗ってもらえます。
私の通っていた田舎のハローワークは求人数がかなり少ないため、ハローワークの担当者にも「あなたの希望(英語を使う会社)は少ないですね」と匙を投げられてしまったのですが(笑)
地方のハローワークはまさに人手不足の地域にあります。
実は家の近所によい物件(転職先)が見つかるかもしれません。
試してみても損はないと思いますよ!
キャリアチェンジで無理に転職エージェントを使わなくてもOK!
ここまで、キャリアチェンジ(業種・職種を変更)したい方向けに、大手の転職エージェントの利用をすべきかどうかについて、まとめてきました。
色々と理由はありますが、個人的にはエージェントはあくまでも勉強(履歴書・職務経歴書の作り方)のためだけに利用し、履歴書は自分で直接企業に送付するのがおすすめです。
ただ、やはりどうしても大手エージェントを使いたい方もいらっしゃるでしょう。
そんな方には、リクナビNEXTを利用してもらいたいなと思います。
比較的、他社に比べてアフターフォローや進捗管理がきめ細やかでした!
逆にエン転職さんはお勧めしません。
昔に作った履歴書・登録情報の更新を促さずに、勝手に数年前の情報で求人を送ってきます。
もう転職が終わってるかもしれないのに、まったく状況の確認をしてきません。
求人のリクエストを送っても「該当する求人がないです、ごめんなさい」と言って尻尾を巻いて逃げる姿もありました。
※あくまでも筆者の経験によるものであり、すべての地域・担当者に当てはまるわけでは ありません。ご了承ください。
この記事が、みなさまの転職に役立つことを祈っております!